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【翻訳記事】帰国労働者が低賃金の仕事に就くワケ

ゴック・アイン、ダット・グエン 2022年8月10日 | 午前8時28分/ ハノイ

 

日本の工場で働くベトナム人労働者。(写真:Vn Express/ タイ・デー)

 

日本で数年間働いていたミン・グェットさん(24歳)は、ベトナム帰国後にハノイ市で2年間にわたって自分にあった仕事を探すことができずに苦労した。

 

「何も資格がないのでブルーカラーの仕事を中心に探しているが、ほとんどの工場で不採用となった」とグェットさんは語る。

 

ベトナムの工場の給料は日本の5分の1にあたる月額約600万ドン(256ドル/約33,800円)で、尚且つより手早く働くことが求められる。

 

彼女は日本で月額3,000万ドン(約15万円)の給料のうち3分の2を家族に送金し、残りの3分の1で不自由なく生活することができたという。

 

「十分な貯金がありましたが、ベトナムに帰ってからすぐにお金を使い果たしてしまいました。」

 

グェットさんは、過去5年の間で家族を助けるためにより高い収入を求めて海外に出稼ぎに行ったベトナム人約548,700人のうちの一人である。

 

しかし、彼らの多くが帰国後に期待する報酬で再就職することができずに大きな失望を味わっている。

 

労働傷病兵社会問題省のデータによると、ベトナムにとって日本と韓国は2大労働市場であり、ベトナム人労働者の月収はそれぞれ1,200ドル〜1,400ドル(162,000円〜189,000円)、1,400ドル〜1,800ドル(189,000円〜243,000円)である。

 

1年前に16年ぶりに台湾からベトナムに帰国したナムディン省出身の40歳のティエンさんは「高収入のためなら、多くの人が不法滞在でも海外に居残ることを選ぶ。」

 

台湾での残業代は、2日間の生活費を賄うことができるが、ベトナムでは飲料水1本分だけである。

 

2か国の労働文化は大きく異なり、台湾で高層ビルのエアコンを修理する時には十分に安全が確保されていたが、ベトナムではロープがあるだけで保険はほとんどないと彼は語る。

 

中部のタインホア省出身の37歳のハイさんも、帰国後3年間にわたって良い仕事を探すのに苦労した。最も高い給料を提示した会社の月収でも700万ドン(約35,000円)で、自宅から遠く離れて働かなくてはならない。

 

「海外の方が仕事が安定しており、給料もはるかに高いため、10人中9人がベトナムに帰りたがらない。」

 

職業安定所ハノイセンターのヴ・クアン・タイン副所長によると、帰国した労働者のほとんどは、現地企業が提示する海外の3分の1から4分の1の給料に不満を持っている。

 

「これこそ彼らが良い仕事を探すのに苦労する理由です。海外と同じくらいの給料を求めることはできません」と先月に開催された就職フェアで副所長は話した。

 

原文:VN EXPRESS “Overseas workers return home to underpaid jobs”

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