記事:グェン・ハン 2022年9月1日午後1時(ハノイ)
タムさん(32歳)は、台湾で10年間働いているが、ベトナムではいい仕事を見つけることができないため帰国したくないという。
14年前、高校を卒業してから高賃金の仕事を探すも苦戦した。家族の助けを借りて、台湾で仕事を得るために仲介業者におよそ56万円支払った。
それ以来、彼と彼の家族の生活は順調に進んだ。彼は9年間で町に家を建てるのに十分な貯金をし、6ヶ月前に家は完成した。
しかし、彼はまだ1日も新居で暮らしておらず、新しい生活のためにさらにお金を稼ぐため、できるだけ長く海外で働きたいと考えている。
「初めは3年後に帰国すると思っていました。しかし、結婚して子どもを養育するためには今の貯金では不十分なことに気づきました。おそらく台湾に長くいると思います。いつ帰国するかわかりません。給料のよい仕事が見つからないですからね。」
彼は、台湾での収入はベトナムでの2倍から3倍だという。
そのうえ、仕事でお金を使う時間があまりないため、収入の大部分を貯金している。
「将来のより良い人生のために若いうちはここで過ごします。さらに、台湾の人と一緒に働きながらいろんなことを教わりました。天気がよく、環境はきれい。公共交通機関は便利です。」
タムさんのように海外生活を楽しんでいるベトナム人は多いが、ほとんどの人は「十分」にお金を貯めてから帰国したいと考えている。
しかし、「十分」というのは漠然としているため、多くの人が労働契約を更新し続けている。
タムさんは3年ごとに更新している。2021年に海外に出国した45,000人のベトナム人労働者のうち半数近くが行った台湾では、基本給が月額117,000円に引き上げられた。
労働需要が高まり、労働契約の更新がさほど難しくなく、労働環境が快適なことを踏まえ、台湾で働くベトナム人たちは帰国することをためらっている。
日本でも状況は似ており、多くの分野で人手不足に苦しみ、ベトナム人労働者たちはできるだけ長く住みたいと考えている。
クイさん(32歳)は10年間にわたって日本で働いている。彼の収入はベトナムでもらう10倍だという。
「日本の生活はベトナムよりも快適です。しかし、ここではほとんどの時間を働いて過ごしているので、かなりストレスがかかる生活です。日本に住む主な理由は、お金を稼ぐためです。まだまだ頑張れる若さですから。ベトナムでの将来の新しい生活のために十分にお金を稼ごうと思っています。」
彼の長期計画には、ベトナムに帰国して暮らすことがあります。
10年間働いていた仕事を最近辞め、今年に自分のレストランをオープンさせる準備をしているという。彼の計画は、帰国する前に今後10年間日本で事業を運営することです。
「日本での毎月の収入はおよそ20万円でベトナムでは、5万円から7.5万円くらいかもしれません。」
実際、先進国から帰国した多くのベトナム人労働者は同様の賃金の仕事を探すのは難しい。加えて労働文化の違いは、海外に留まりたくさせる要因です。
ミン・アン(25歳)は、3年間日本で働いていて、2020年にベトナムに帰国しいてからいい仕事を探すのに苦労したという。
「私は大学の学位を持っていません。私の日本語は事務職で働けるほど十分ではありません。だから、工場の仕事に応募していました。日本での仕事はかなりストレスで、給料が低いことは言うまでもありません。私はよく残業をしなくてはならず、私のチームリーダーはかなり厳しかったです。」
「受け取った給料は残業代込みでおよそ3万円だけで、私は驚きました。こんな安い給料でどうやって生活するの?」と彼女は話しました。
ティエムさん(42歳)は、台湾で16年間働きました。
「私は電気工として働きました。その後帰国してベトナムの労働環境と労働市場が台湾とは全く違うことに気づきました。」
「例えば、台湾でエアコンを設置するときはたくさんの安全装備を装着していました。ベトナムでは、安全の保障は何もありません。危険な仕事ではありますが、保険で多くの保証を受ける資格がありました。」
ミン・アンさんとティエムさんの2人は、再び海外で仕事を探すつもりという。
労働・傷病兵・社会省によると、60万人のベトナム人労働者が40を超える国と地域で働いており、安定した収入があるという。彼らは推定4000億から4700億円を本国に送金している。
海外に出稼ぎに行く人の数は年平均10%のペースで増加している。これは公式の数字であるが、海外で違法に働いている人はもっといる。
ベトナムにある外国企業は、もし労働者が必要なスキルを持って優れた働きをする場合には、いい給料を受け取ることができるという。
外国企業の多くが熟練したスキルや経験、多言語が可能な労働者を必要としていると付け加えた。
【翻訳編集】Hải Tình
原文: