国際ニュース 2016年5月22日午後11時36分
記事:ロイター スタッフ
ハノイ(ロイター)― オバマ米大統領のベトナム訪問を担当したBBCのベトナム特派員は月曜日、政府を厳しく論評している人物と面会した疑いでベトナム当局から報道の中止を命じられたと述べた。
「私たちの認定は取り消され、すべての報道活動を中止しなければならないと言われている」と、バンコクを拠点とするジョナサン・ヘッドがBBCのウェブサイト記事で書いた。
ベトナム外務省は現時点でコメントしていない。
今回の訪問は、外交、経済、軍事関係の強化を目的としているが、米国には人権問題についてベトナム側に突きつけることが期待されている。オバマの3日間の訪問について報じた他の海外メディアや地元メディアへの取り締まりはなかった。
ヘッドが国外退去するよう仄めかされたということはない。
今月上旬、北朝鮮は多数の外国メディアが最高人民会議を取材するために国を訪れた際にBBCのジャーナリストを国外追放した。
ベトナム共産党は長年にわたってBBCの報道姿勢に懐疑的で、人権問題を頻繁に報道しているBBCのベトナム語サービスが国内で定期的に遮断されている。
BBCワールドニュースのTVサービスは、ベトナムでは10分遅れて放送されている。
月曜日にベッドによるハノイからのカメラレポートは、番組が一時中断されたことを示す通知が画面に表示され、約10秒間放送が遮断された。
ヘッドは、自分の報道活動を禁止する理由について当局から聞かされていないという。
しかし、彼は当局者との「激しいやりとり」の中で、彼が日曜日に行われた議会選挙に無所属で立候補した約20人の反体制派の一人であるグエン・クアン・アーに会ったことが原因であると示唆されている。
ヘッドはクアン・アーに会ったことはないと述べた。クアン・アーは昨年、政治犯と面会し、海外で民主主義セミナーに出席したあと、2度勾留され、国民議会選挙に投票できなかった。
編集:マイケル・ペリー
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